「小さくて大きな家」

かれこれ15年以上前に完成したお家です。

家って、暮らしが始まって時間が経てば経つほど素敵になるんだなぁ、という文字に書けば当たり前すぎる事を、この家を通して教えていただきました。

この家は、土地が55㎡(16坪)、建築面積は29㎡(9坪)ととても小さいのですが、道路側に突き出したような小さなインナーテラスを設け、その前に大きな紅葉の木を植えました。

密集地なのですが、開口部を絞り、囲まれたテラスを家と街の間に作る事で、カメラのレンズが風景を取り込むように、まるで森の中に暮らしているかのような体験を、家の中に引き込んできました。

2匹のネコは、最初から家中を飛び回っていました。

さて、いつからか2匹のネコに加えて犬も同居し始め、完成して十年以上経ったある日の事。

「あのー、手狭になってきたので、このテラスを内側にしたいんですけど~。」とのご連絡。

そんな訳で、時を経て小さなリノベーションにより、テラスは小さな内側になりました。

それでもやっぱりこの開口部は、街の様子を木漏れ日とともに家の中に連れてきてくれます。

10年間のテラスだったという記憶も含めて、さらに家が生まれ変わったみたいでした。

その時々の要望で、家は、少しずつ変わっていっても大丈夫。

また10年後、どう変わっていくのか楽しみです。

またテラスに戻ったりして、、、、。

左は、屋上。右は、外観。玄関は、2階に上がったところにあります。

左。この時点で5年目くらいかなぁ。紅葉も大きくなっています。

右:玄関。小さな家なので、玄関も最小限。でも、奥の扉から、屋上へ登ることができたり、圧迫感はありません。

2階のリビングの様子。

グリーンは、ベンジャミンムーアの「テキーラライム」という色です。

実は、入居後も、小さなリノベーションを繰り返しています。

左:キッチンより見る。

上の床は、ところどころ透明になっていて、猫のお腹が見えますね。

同時に、光も下に届けてくれます。

キッチンカウンターですが、中央が丸くなっています。

実は、入居後、しばらくしてから、「キッチンカウンターを広いのに交換したいんですが、広すぎると料理を渡しにくいですよねぇ、、、。」というご要望により、中央が浅くなるような形状になりました。

なるほどですね。

キッチンは、天井が低いのですが、上の床が60センチおきに透明なので、圧迫感がありません。

むしろ明るく、楽しいキッチンです。

猫を見上げる。

左:階段から、見上げたところ。

右:本棚と本棚の間に、コンセントやスイッチをつけているのですが、さらに配線を隠すように、丸い穴を開けたベニヤをマグネットで取り付けました。

今では動物たちが顔を出しています。

1階は、水回りと寝室だけです。

とても小さいので、階段下にバスタブを置いています。

裏は、よくある50センチほどの隙間なのですが、塀で囲んで小さな坪庭を作り、思いっきり開放的にしています。

1階の水回りです。

1階の寝室。ガラスブロックは、浴室との間に設けています。

屋上に登る階段と、屋上。たくさんの植物が育っています。

いやぁ、、、、なんともいい家です(笑)。

10年以上経って、周りの木々も、とても大きくなりました。

だんだん家が隠れていきます。

インナーテラスが、小さな畳の小上がりになりました。

仕上げには朱色の和紙を張っています。

これはこれでとてもいい感じです。今の暮らしにあっていますね!

小さな2畳くらいの和室ですが、ちゃんと障子で仕切ることができます。

家って、成長するんだなぁ。