05.03.10 子どもは変わらない、という強さ


 
□TOPページに戻る方は、こちら。    □過去の文章をもっと読みたい人は、こちら。


□子供は変わらない、という強さ
以前より個人的に交流のある中瀬幼稚園の井口佳子先生が、ご自身の園での子供達との生活を一冊の本にまとめられて出版されました。
「幼児期を考える〜ある園の生活より」
井荻の森、といわれる大木に囲まれた幼稚園で 、増築、改築を繰り返す木造の園舎が中庭を囲むように建っています。
園庭は、デザインされたもの、というよりも、長い時間をかけて、その季節、その時々の子供達との遊びと生活が、そのまま蓄積されて
形つけられたような場所で、子供達の遊びが所々に 残っている場所ですので、訪れるたびに、どんどん変わっていきます。

そういえば、以前に白金幼稚園の園長先生に、「子どもの遊びは、継続させてあげる事が大事なのよ。昨日のつづき、またそのつづき。
それができる環境をつくらないとダメなのです。
と言われた事を思い出します。

さて、本の中で、佳子先生が、「20年前も、今も、子どもの遊びは、基本的に全然変わっていないのですよ。」と書いてあるのが、とても
印象的でした。僕も子どもが2人いて、ついつい、「おれらが子どもの時は、こうだったのに、今は・・・」みたいな事を考えてしまいます。
いわゆる、昔は良かった思考。
しかし、よく考えてみると、変わったのは、大人や社会だけなのかも知れません。
そして、子どもが変わった、という思考は、子どもに責任転嫁しているだけかも知れません。

20年以上子ども達との生活を記録し、真剣に子ども達に向き合い続けていらっしゃる佳子先生の「子どもは変わらないのよ。」という何気ない
言葉に、はっとさせられた、今日この頃であります。

ちなみに、数年前に、この園でクリスマスにサンタをやりました。日が沈んだ12月の夜、ちょうど写真の赤い屋根の上からサンタがやってくる、
という演出で、サンタの格好をした僕が屋根にあらわれると「おーサンタだー」と園庭に集まった子ども達から歓声が起こります。
夜にやるので、結構リアルで 、素敵なクリスマス会でした。


。(にしくぼ05/03.10)

おわり

(にしくぼ05/03.10)                                                          


ホームへ