都市ののカンサツ13   04.02.11

 
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アイス

4つのアイスと4人の家族。
さて、どうやって食べますか?

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これは、いつもウチで問題になることです。
アイスを食べる、という事は、ウチでは、一大イベント(大げさ)。

結論から言うと、僕はまず一つのアイスを開けて、変わりばんこに食べ、それがなくなってから、
次のアイスを開け、またみんなで食べるのが好きです。
まあ、4人だから2個開けてもいいのだけれど、とにかく人数よりアイスが少ない状況が大切です。僕には。
めちゃくちゃ、個人的な趣味の領域ですが・・・・。

でも、ハラさん(妻)は1人一個ずつ派なので、僕が見てないと、子供達も一個ずつアイスを持ってたりして、
その場に出くわすと、「何で一個ずつたべるのー、もったいない」と僕の不満が飛びます。

ちなみに、アイスがもったいない、という事ではなく、アイスを食べる、という行事をもっと楽しめるのに・・・、
という意味でのもったいないですけど。

家族でなければ、僕もこんな事は言わないし、知らない人と一つのアイスを食べるのは、ちょっとあやしい感じ。
つまり、家族だからこうした方がもっと楽しいのでは?という、家族ルールです。
僕の勝手な願望。

家族という、とても親密な関係の中では、1人一個ずつアイスを持って食べるより、一個のアイスを順番に食べたり、
僕は少なかった、私はとばされた、なんて言いながら食べる方が、楽しい、ただそれだけの事ですけどね。
子供がまだ、2才と4才という状況だからまだ許されることで、
あと、5年もすれば、「パパの食べたスプーンなんてキタナーイ」と言われるでしょうけど・・・。
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それは、何にでも言える事で、もちろん人数分数が満たされていれば、何の不満もないわけです。
でも何の不満もない変わりに、つまらない、と思ってしまいます。
つまり、アイスを食べる、という一日のメインイベント?をどう楽しむか、という事を考えると、人数分よりも
少なかった時に起こるアクションの方が楽しそうだ、と僕は思ってしまうのです。
なかなか、家族には理解してもらえませんが・・・・。


満たされていると、特に工夫は入りません。
満たされていると、1人の世界でも十分になってしまします。特に不満はないわけですから。
じゃあ、どこでなら、こんな不都合な関係が許されるか、というと「家や家族」だと思うのです。
あとは、親密な恋人同士とか・・・。

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僕の育った佐賀県では、このような、一つのモノを分け合うことを「おもやい」といいます。
例えば、
「はい、おかしあげるね。帰ったら、お兄ちゃんとおもやいしなさいね。」みたいな感じです。

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この事って、僕の家族観というか住宅観の大きな現れです。

このアイスを個室に置き換えると分かりやすいですね。
4人の家族に4つの個室。
さてどう作りましょうか?

作れる面積は決まっている。
4人平等に同じ大きさ同じ形で分けるより、大きな部屋、小さな部屋、天井の低い部屋、高い部屋など、
それぞれ特徴をつけてあげるのが豊かな生活に繋がります。
思いきって、2つや3つにしてしまうのも 、実は新しい家族のコミュニケーションの始まりかも知れません。

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そう考えると、実は子供達にとって

「くそー、この家いつか出ていってやるー、」

と思うくらいの家が、実は、いつもまでも住みたい、忘れられない家なのかもしれませんね。

では、またいつの日か。