都市ののカンサツ03   03.10.11

 
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子どものカンカク

 

ウチは子供が二人いまして(もうすぐ4才女と2才男)、
時々、不要な図面をお絵かき用の裏紙として彼らに渡します。

子供の興味はとても不思議なもので、こちらは裏に自由にお絵かきでもするだろうと思って
渡してみても、実は裏返しても多少透けている「オモテの絵や文字」に感心がいくようです。
何か妙な記号を書いてるなー、と覗いてみると広告の値段や文字を裏からなぞってみたりしていて
文字は読めないけれど、それが「文字というものラシイ」というのは知っているので、
「ぱぱ、じーかいた、じーかいた、」と本人はかなりご満悦です。

先日、面白いことがありました。
いつものように、設計途中の住宅の図面を裏紙として「ほれ」と渡して、しばらくすると、
ハラさんから、「見て見てーすごいよー」とのいつもの親ばかな声。
覗いてみると、今回はオモテ面に落書きがしてありました。
よく見ると、
僕が、CADで描いたベットには枕が二つ。
布団の上には寝てる人。
車の中には運転手。
色鉛筆で小さく小さく描かれていました。


     


これには、僕も感激してしまいました。
「もっと他に描きたい物あろーに、裏は真っ白なのに何でわざざわ図面の中に・・・」
と思う反面、いつもパパが描いてる図面をみて
「このおうち、だーれもいないなー。ここでねんねするから枕おいてー、車には運転手さんがいてー」
と、自分なりに図面に描かれた風景の中を冒険したのかしら?と思うとひどく感激しました。
この「ちいさなちいさな落書き」は永久保存版です。

「ごはんたべるところはねー、むずかしいからかけなかったの」との事。

個人的には、子供の絵は自由であるべきで、真っ白いキャンバスにのびのびと、何ものにも惑わされず
自分の世界を描ける子供になって欲しい、なんて考えてはいますが、今回のような予期せぬ出来事は
なんか、良く分からないけど、幸せな気分になりました。

次回からは、渡す裏紙にも気を付けねば。

「なんかさー、ここでねんねしたくないんだよねー」なんて言われた日にゃ・・・・。

 

では、またいつの日か。