都市ののカンサツ01   03.09.25

 
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秋葉原の喫煙者達

 

さて、先日のオンエアー後、たくさんの方にお問い合わせを頂き、その度にキュッキュッと身が引き締まるような
感覚に襲われて、失礼がなかっただろうか?また電話してくれるだろうか?と嬉しい気苦労が増えました。
この場を借りてお礼を申し上げます。

子育てに例えると、我々にとって一件、一件が巣立っていった我が子のような感覚であるため、結婚しても心配で
電話をかけてくる親のように、
雨がふったら「あそこの窓は降り込みやすいからきちんとしまっているかしら。」と心配になり、
地震が起きたら「どのくらいゆれてるのだろう」と気になり、
今頃になって、自分の親の気苦労を痛感しております。
こんな事では、2.3軒が限界で、それ以上の子供はとてもとても、なんて言ってられませんが。

 

オンエアーでは、ナレーションがまちまちで、建坪9坪なのに、土地が9坪だと言っておりましたので、
「まさか、土地が9坪の依頼なんてこないよねえ」と半分冗談で話しておりましたら、
なんと、御連絡頂きました。9坪の土地。あるんですねー。
早速、敷地を見させて頂いたら、その土地の可愛いこと可愛いこと。
一目惚れ、というのがあるとしたら、このことですね。
条件が厳しいのは分かっているのだけれど、何とかここに、安くていい住宅を建ててあげられないものか?とすぐ反応してしまうあたり、
まさに「母性本能」ならぬ「建築家本能」。
早速、検討に入る予定です。こう御期待。

話はそれますが、
敷地が近かったため、ぶらりと秋葉原へ。
そこで、シュールな、まさに秋葉原らしい光景を発見。
その名も 「スモーカーズスタイル」


ドトールのコーヒーがたばこに変わったような「喫煙店」なのでした。
内部は、予想通りこんな感じです。

さすがに、たばこを吸うために作られただけあり、煙を吸引する設備が至るところにあるため、それ程煙たくは
ないですが、従来の喫煙所のにおいはそのままでした。
いろんなデザインのライターが売られているのは、見るだけでも楽しいですが。

どのくらいの場所で、展開しているのか知りませんが、時代を反映した都市の風景として、ついにここまできたか、
というのが正直な感想。その場所が、秋葉原の一番人目につく角地という戦略も、よくも悪くもうまいですね。
インテリアは、ほとんど従来のスタンドカフェをモチーフ(というかそのままですが)とし、ただ、手に持っているのが
「コーヒー」から、「たばこ」に変わっただけという、巧妙な入れ替え操作。
喫煙者を街角の目立つ一カ所に閉じこめ、外からは目線だけ隠し、ほぼ丸見えとするあたり、かなり巧妙な手口です。
これは、もしや現代アートの作品なのか?と少し疑いました。
友人のアーチスト増山士郎氏もビックリのシュールな都市の風景でありました。

では、またいつの日か。